SACD ハイブリッド

至宝のビンテージ・マスターテープで復刻する

歴史的名盤

 
MILES DAVIS GREAT 5
(5枚組BOX)

限定4000セット

 
ラウンド・アバウト・ミッドナイト
マイルストーンズ
ポーギーとベス
スケッチ・オブ・スペイン
マイルス・スマイルズ



価格:17,820円(税込)
ESSS-90154/58(5枚組)[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・
ステレオ(ESSS-90156、57、58)
モノラル(ESSS-90154、55)


美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

SOLD OUT!



今回の5作品は、

1950年代を中心に

1966年までのアナログ全盛期、

モダンジャズが最も隆盛で、

しかも、その中での

リーダー的存在であった

マイルス・デイビスの

コロンビア・レーベルに残された

歴史的名盤5タイトルの復刻です。

 

小編成からオーケストラまで

マイルス・デイビス全盛期の

魅力満載ボックスセットです。

 

新しいモダンジャズを探求する

マイルス・デイビスの軌跡を辿る

名盤5タイトル 1955年、

マイルス・デイビスは

大手コロンビア・レーベルと

録音契約を結びます。

 

ここから彼の偉大な

ジャズ・ポピュラー音楽家としての

活動は始まりました。

まず契約第1弾として、

黄金のクインテットによる

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』を

吹き込みます。

 

そこから彼は快進撃を続け、

ハード・バップの次に来る

新しいモダンジャズのスタイル

「モード手法」の探求に勤しみます。

 

そうした50年代のコンボによる

演奏2作が、

ここでは選ばれ、加えて、

同時進行のように進められていた

ジャズ界の鬼才、

名アレンジャーとして名高い

ギル・エヴァンスとの

オーケストラ協演も

2作ラインアップされています。

 

そして60年代に入り

第2期黄金クインテットといわれた

新進気鋭の若手を集めた

超近代的な「モード・ジャズ」による

演奏が1作収められています。

 

ジャズが最も

力を持っていた時代の、

実力も、リーダーシップも

ナンバーワンであった

ミュージシャンの10年間の記録が

ここに示されています。

 

最高の状態での

Super Audio CD ハイブリッド化が実現

ジャズのステレオ化は

50年代の後半からですが、

いまだに主流はモノーラルの時代、

ここではモノーラル録音に

若干の利点があると判断し、

最初のコンボ演奏による2作は

モノーラルのオリジナルマスターによる

マスタリングを採用しました。

 

ジャズ特有の熱気や力強さは

モノーラルにより

一層浮かび上がっていると

確信しています。

 

ギル・エヴァンスとの

作品においては、

そのオーケストレーションの

微妙で繊細な

テクスチャーを何とかして

リスナーの皆様に

お伝えしようと、ステレオ音場を

正確に伝えながら、

綿密なマスタリングを施しました。

 

マイルス・デイビスの魅力の1つ、

ミュート・トランペットの音色と

オープン時の音色の

対比にも注目してください。

これらを考慮しながら、

エソテリック特有の丁寧なマスタリング、

製盤作業を行いました。

 

各ディスクで

録音状況に違いはありますが、

「マスターに残された音、

そのものを再現する」ように

心がけました。

 

今回のSuper Audio CD

ハイブリッド化に当たっては、

これまで同様、

使用するマスターの選定から、

最終的なDSDマスタリングの

行程に至るまで、

妥協を排した作業が行われています。

 

特に

DSDマスタリングにあたっては、

DAコンバーターと

ルビジウム・クロック・ジェネレーターに、

入念に調整されたESOTERICの

最高級機材を投入、

またMEXCEL ケーブルを

惜しげもなく使用することで、

貴重な音楽情報を余すところなく

ディスク化することができました。

 

 







 
ROUND ABOUT MIDNIGHT

ESSS-90154




メジャー・レーベルへ移籍し、

ジャズのみならずポピュラー音楽界のリーダーへと

突き進んだマイルスの記念すべき第1弾


 ラウンド・アバウト・ミッドナイト

1955年7月17日、

第2回ニューポート・ジャズ・フェスティヴァルの

オールスター・バンドが結成されました。

これに急遽にマイルスが加わり

「ラウンド・ミッドナイト」をミュートでプレイすると

会場は大騒ぎ。


その光景を見ていたコロンビアのプロデューサーは

早速マイルスとレコーディング契約を結び、

同年秋、この第1作『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』が生まれました。


ワン・アンド・オンリーの魅力を持つ

マイルスのミュート・プレイによる

「ラウンド・ミッドナイト」は

ギル・エヴァンスのアイデアによるものですが、

冒頭のこの曲は実に印象的な

アレンジが施されていますし、

4曲を占めるミュート・プレイはどれもが

彼ならではオリジナリティに溢れた演奏です。


かつてないグループ全体のダイナミズム

「なんといっても聴きものはタイトル曲“ラウンド・ミッドナイト”。

大胆なアレンジにより、

セロニアス・モンクの名曲に新たなインパクトを与えている。」

(『モダンジャズ名盤500』)


一度は耳にするほどの基本的なライブラリー

 「オリジナル・クインテットの名演を収めた必携盤。

ジャズ・ファンなら必ず一度は耳にするほどの

基本的なライブラリーだ。」

(『ジャズ・レコード百科 '73』)

 
Super Audio CD ハイブリッドの音質

マイルスのミュート・プレイが

目の前で感じられるのが

今回のマスタリングの魅力です。


実に落ち着きのある雰囲気が生まれていますし、

迫力は十二分に感じられるサウンドになりました。

全ての楽器の音色が質的に向上していて、

それが音楽と周辺のイメージの豊かさにつながっています。

眼前に定位するミュートですが、

そこにしっとりとした情感が並立していることが

何よりも望んだ部分です。




<収録曲



1.ラウンド・ミッドナイト

2.アー・リュー・チャ

3.オール・オブ・ユー

4.バイ・バイ・ブラックバード

5.タッズ・デライト

6.ディア・オールド・ストックホルム



マイルス・デイビス(tp)/

ジョン・コルトレーン(ts)/

レッド・ガーランド(p)/

ポール・チェンバース(b)/

フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)



[録音] 1955年10月26日、28日,

1956年6月5日、9月10日、
モノーラル、ニューヨーク


[プロデューサー] ジョージ・アヴァキャン

[Super Audio CD プロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

[Super Audio CD オーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説] 野沢龍介 小川隆夫

[企画/販売] エソテリック株式会社

 [企画/協力] 東京電化株式会社











  



 
MILESTONES

ESSS-90155




楽的にもサウンド的にも厚みを増した

セクステットによる演奏


マイルストーンズ 収録が行われた1958年、

ジャズは“新しいもの”を求めて揺れ動いていました。

マイルス・デイビスも

彼なりの新機軸を打ち出し始めます。


ギル・エヴァンスとともに

模索していたモード・ジャズです。

マイルスが作曲した「マイルストーンズ」は

グループによる初の

モード手法による曲としても注目されます。


もう一つ、本作の特徴は

アルト・サックス奏者キャノンボール・アダレイが

加わったセクステットによる

演奏になっている点です。


「ブルースに根差した

キャノンボールのアルト・サックスを、

和声的でフリーなアプローチをとっている

コルトレーンのテナー・サックスと

対比させてみたかった。


−中略− バンドのサウンドは、

どんどん厚くなっていった。」

(マイルス・デイビス自叙伝(1)より)

とマイルスは語っています。

自己の主張と同時に

グループのサウンドを重視するという、

まさにマイルス・デイビスという

ミュージシャンの真骨頂がここに表れています。



モード手法による傑作

「いわゆるモード手法を導入した

一里塚(マイルストーンズ)的な

アルバムである本作品でのタイトル曲は、

この手法による傑作である。」

 (『モダンジャズ百科 '73』)


マイルスが新生面を打ち出そうとする

姿勢がうかがえる作品

「全編を通してマイルスはミュートを用いず

オープン・ホーンで吹いている。

この作品は従来と異なっているのだ。

そんなところからも、

新生面を打ち出そうとする姿勢がうかがえる」

 (『マイルス・デイビス コンプリート・ディスク・ガイド』)


 Super Audio CD ハイブリッドの音質

モノーラルながら中央に存在する楽器に

距離感が感じられ、ソロイストの背後にいる

リズムセクションが小気味良いサポートを

しているのが見てとれます。

2曲目「シッズ・アヘッド」は

ベースの深いうねりが心地よく、

マイルスが弾くピアノの伴奏も鮮明で、

奥底から湧くようなイメージ。

ベースとドラムスだけの伴奏となる

トランペットのソロでは、音色も冴え、

オーディオ的には本作の白眉といってもいいでしょう。

6曲目「ストレート, ノー・チェイサー」は

アルト・サックスとテナー・サックスの音色の

区分けがはっきり聴きとれ、

奏者の口つきの違いまでが

こちらに伝わってきます。





<収録曲>


 1.ドクター・ジキル

2.シッズ・アヘッド

 3.トゥ・ベース・ヒット

4.マイルストーンズ

5.ビリー・ボーイ

6.ストレート, ノー・チェイサー


マイルス・デイビス(tp・p[2曲目のみ])/

キャノンボール・アダレイ(as)/

ジョン・コルトレーン(ts)/

レッド・ガーランド(p)/

ポール・チェンバース(b)/

フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)



[録音] 1958年2月4日、3月4日、

モノーラル、ニューヨーク


 [プロデューサー] ジョージ・アヴァキャン

[Super Audio CD プロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

[Super Audio CD オーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説] 野沢龍介 小川隆夫

[企画/販売] エソテリック株式会社

 [企画/協力] 東京電化株式会社










 
PORGY AND BESS

ESSS-90156


 


大手レーベルでしか成し得なかった


2人のコラボレーション


ポーギーとベス 大手コロンビアと契約した

マイルスにとってオーケストラとの

協演も一つの魅力でした。


『ポーギーとベス』は

ギル・エヴァンスとのコロンビア第2弾。

「ポーギーとベス」の曲目を題材とした

マイルス・デイビスと

ギル・エヴァンスの創作が聴かれます。


ここでマイルスは『マイルストーンズ』同様、

数曲でモード手法によるソロを展開しています。

「アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー」や

10曲目の「ご自由に」などで

絶妙なモード手法による

ソロが展開されていて、

オーケストラとの協演でも

時代を先取りしたような

モダンで新鮮な演奏を聴くことが出来ます。


そこで重要なのは

ギル・エヴァンスが醸し出す

管楽アンサンブルの微妙な音色の重なり。


それがどのように表現されるのか、

マスタリングの善し悪しは

ここで決まると言ってもいいでしょう。

幻想的に靄のかかったような

オーケストラル・サウンド

「ギルならではの幻想的で靄がかかったような

オーケストラル・サウンド、

そしてそれをバックに

フリューゲルホーンでメロディを綴っていく

マイルスのシンプルなプレイが、

ガーシュウィンの書いたメロディの美しさを

最大限に表現している。」

 (『ゴールドディスク辞典』)


歌詞の意味を大切にするマイルスが

ここに証明されている

「マイルスは本作の苦労話として“ベスよ、お前は俺のもの”

(ベス、ユー・イズ・マイ・ウーマン・ナウ)というセリフを

マイルスは8回も意味を変えて

吹かなければならなかった、

と述べている。

マイルスがいかに歌詞の意味するところを

大切にしているかを

証明することとなっている。」

 (『ジャズ・ジャイアンツ これが決定盤』)


 Super Audio CD ハイブリッドの音質


楽器の各音が鮮明に再現されています。

また、それに一種の潤いが加わり、

クラシカルなオーケストラ作品に接するような

情緒に満ちた安定感を

再現することができました。

ESOTERIC盤だけに使用される

周辺機器による効果がここにも現れています。

明瞭かつ潤いに満ちたギル・エヴァンス特有の

微妙なオーケストレーションの

テクスチュアがナチュラルさを

携えながら響き渡ってきます。

音像は引き締まっているのに、

豊かで太さをも感じさせる

マイルスの音色にも注目してください。

トランペットの音色は歌手が

歌っているようなふくよかさになりました。

 5曲目「サマータイム」のミュートの鋭さと情緒感、

バックのアンサンブルの微妙な音色の交わり…。


50年以上も前の収録音ですが、

微細な箇所も再生できるように

心がけました。




<収録曲>


1.禿鷲の唄

2.ベスよ、お前は俺のもの

3.ゴーン

4.ゴーン・ゴーン・ゴーン

5.サマータイム

6.ベスよ、何処に

7.祈り

8.漁夫と海と悪魔蟹

 9.マイ・マンズ・ゴーン・ナウ

 10.ご自由に

11.ほら、蜂蜜売りだよ

 12.愛するポーギー

13.ニューヨークへボートが


マイルス・デイビス(tp、flh)/

ギル・エヴァンス・オーケストラ




[録音] 1958年7月22日、29日、8月18日、
ステレオ、ニューヨーク


[プロデューサー] カル・ランブリー

[Super Audio CD プロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

[Super Audio CD オーサリング]
藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説] 野沢龍介 青木 啓

[企画/販売] エソテリック株式会社

 [企画/協力] 東京電化株式会社









    



Sketches of Spain

ESSS-90157




アレンジ、ミュージシャンの


度重なる変更を経てやっと完成した大作


スケッチ・オブ・スペイン 1959年、

マイルスはロサンゼルスの友人宅で

「アランフェス協奏曲」(第2楽章)を聴き、

ギル・エヴァンスによる

オーケストレーションとの協演を思いつきました。

ギル・エヴァンスはその依頼に対し、

いくつものアイデアを呈示しながら

やっとのことでオーケストレーションを

完成させました。


そうして出来上がった

アレンジの下での演奏に対して、

マイルスはジャズ的で

ブルース・フィーリングをもった演奏で対峙します。

そうしたミュージシャン同士の

せめぎ合いを経て完成へたどり着いたのが、

この作品なのです。


ここで演奏される「アランフェス協奏曲」(第2楽章)は

作曲者ロドリーゴが創り上げた「アランフェス」とは違う、

マイルスとギル・エヴァンスによるまさに

“スケッチ・オブ・スペイン”なのです。



まったく新しい芸術作品

「ギル・エヴァンスはこの曲(アランフェス〜)のメロディを、

単なるジャズのための素材としてではなく、

まったく新しい芸術作品に変えてしまっている。

その完成度の高さから言っても、

これはロドリーゴの作品に

少しもひけをとるものではない。」

 (『ジャズ・レコード百科 '73』)



“ブルースのスペイン版”

この作品は驚くほどブルージーである


 「オーケストラを指揮した

ギル・エヴァンスはこの作品を完成させるため、

世界中の民俗音楽のレコードを聴き、

文献をさらったという。

マイルスはこれを

“ブルースのスペイン版”と考えていた。

この作品は驚くほどブルージーである。」

(『マイルス・デイビス コンプリート・ディスク・ガイド』)



Super Audio CD ハイブリッドの音質


 このサウンドなら何回でも聴き返したい! 

そう思える程に、細部まで克明に描写されながら、

しなやかな雰囲気を醸し出す

マスタリングが行われています。

マイルスの意図した

“スペインを題材にした

ブルース・フィーリング”という意味が、

今回初めて感じられたサウンドとも言えるでしょう。

 「アランフェス協奏曲」では

管楽アンサンブルの中から、

そっと姿を見せるマイルスの音色の素晴らしさ。


マイルスと交わされる

フルート・アンサンブルの音色の対比、

これこそが本作品で

ギル・エヴァンスがリスナーに

聴いてほしかったサウンドではないでしょうか。

小さく奏でられるハープの質感にも心打たれますし、

各パートのアンサンブルとマイルス、

それをサポートするリズムセクションが三位一体となり、

サウンドを築き上げていく様子が

的確に描かれています。



収録曲

1.アランフェス協奏曲

2.ウィル・オ・ザ・ウィスプ

3.ザ・パン・パイパー

4.サエタ

5.ソレア


マイルス・デイビス(tp、flh)/

ギル・エヴァンス・オーケストラ




[録音] 1959年11月20日、29日、1960年3月11日、
ステレオ、ニューヨーク


 [プロデューサー] テオ・マセロ

[Super Audio CD プロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

[Super Audio CD オーサリング]
藤田厚夫(有限会社エフ)

 [解説] 野沢龍介 瀬川昌久

[企画/販売] エソテリック株式会社

[企画/協力] 東京電化株式会社







 



MILES SMILES

ESSS-90158  
 

17歳のドラマーがマイルスの60年代を創り上げる

 

 マイルス・スマイルズ 60年代に入り、

マイルスは

またまた新しい

サウンドを模索し始めます。

いくつかのメンバー交代を経て

たどり着いたのが

第2期黄金時代と呼ばれるメンバーでした。

 

20代のハービー・ハンコック、ロン・カーター、

そしてマイルスをして“天才”と言わしめた

若干17歳のドラマー、トニー・ウィリアムス。

 

これこそが60年代を席巻した

ジャズ・グループだったのです。

このクインテットによる最初のスタジオ録音は、

結成の翌年65年初頭に行われました(『ESP』)。

その後再びライヴ活動を行い、

日々サウンドが進化・急成長を遂げた

グループの1年後の記録が、

この『マイルス・スマイルズ』です。

レコーディング期間においても

日々変化・進歩するグループの、

そして60年代のジャズを代表する演奏が

ここには収められているのです。

 

 

《保守性の中での前衛》それが明確な形でここに!

 

「(グループ・メンバーが固定化されてから)マイルスは、

それまで以上に音楽の方向性を明確なものにしていく。

フリー・フォームもとり入れながら、ジ

ャズの伝統を発展させていくというスタイルだ。」

 (『マイルス・デイビス コンプリート・ディスク・ガイド』)

 

 

 マイルス・グループが

ひとつの頂点に達したことを示した作品

 

「ウェイン・ショーターを加えたマイルス・グループが

ひとつの頂点に達したことを示した作品としても、

すこぶる興味深かったアルバムである。

フォームそのものが自然体であり、

リズムとソロの緊張感溢れる連鎖のうえに

成り立っている全体の構築と流れが、

その実際の緊密さやポリフォニックな

完成度の高さにもかかわらず

極めてスムーズで明快なのである。」

 (『モダンジャズ百科 '73』)

 

 

Super Audio CD ハイブリッドの音質

 

 『マイルス・スマイルズ』は

マイルス・デイビスの60年代収録の中でも

音質的に高い評価を得ていた作品です。

 

最初に印象に残ったのが、

各音像の密度と充実感。

レンジも十分にとれて安定感がある一方、

若干気になっていたノイズ的な

混濁感が一掃されているのです。

それ故に、アンプのボリュームを

どんどん上げることが出来るのも魅力の1つ。

上げても煩さはなく、迫力のみが加わってきます。

 

歪み感が抑えられているために

全体の見通しがよく、

ドラムスの細かい変化が楽しめます。

独特とも言える60年代モード・ジャズ的な

ベースとドラムスのリズムが克明に捉えられているため、

音楽へ没入することができる

マスタリングが施されています。

最後に聴こえる、マイルスの

ハスキーを通り越した声も実に鮮明です。

 

 

 

<収録曲>

1.オービッツ

2.サークル

3.フットプリンツ

 4.ドロレス

5.フリーダム・ジャズ・ダンス

6.ジンジャーブレッド・ボーイ


マイルス・デイビス(tp)/

ウェイン・ショーター(ts)/

ハービー・ハンコック(p)/

ロン・カーター(b)/

トニー・ウィリアムス(ds)

 

 

[録音] 1966年10月24、25日、
ステレオ、ニューヨーク


[プロデューサー] テオ・マセロ

[Super Audio CD プロデューサー]
大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家
(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))

[Super Audio CD オーサリング]
藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説] 野沢龍介 藤本史昭

[企画/販売] エソテリック株式会社

[企画/協力] 東京電化株式会社