SACD ハイブリッド

ウィーン伝統の優美と洗練を極めた不滅の名盤、

ついに世界初Super Audio CD ハイブリッ ドディスク化。

LP 初期の超優秀録音の真価が明らかに。  

 
モーツァルト&ブラームス:クラリネット五重奏曲

レオポルド・ウラッハ(クラリネット)

ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団

価格:3,611円(税別)
ESSW-90232[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

2020年12月20日、発売予定、予約受付中!



■LP 最初期に名を成した伝説のウェストミンスター・レーベル  

 

1949 年にニューヨークで設立されたウェストミンスター・レーベルは、

LP という新しいメディアの出現で 俄かに新しいソフト制作の重要が高まっていく

第2 次大戦後の平和を迎えた世相の中で、強いアメリカ・ドルの影響力によって

ヨーロッパに出張録音を敢行し、特にウィーンにおいて、ウィーン・フィルのメ ンバーも含む

現地の演奏家を多数起用して、室内楽の膨大なカタログを築き上げたことで知られています。

 

戦後のウィーンでは演奏会以外のエキストラな収入を必要としている優秀な音楽家が多数いたこともあって、

ウェストミンスターのような新興レーベルであっても

比較的安いギャラで高水準の演奏を続々と収録することができました。

1960 年代になって会社の規模拡大に失敗してレーベルごと買収されることになり、

日本でも親会社が変わるたびに発売元が変わる変転を繰り返すことになりました

(現在 はユニバーサルミュージックがカタログを保有)。

 

新しい会社でウェストミンスターのカタログが発売され るたびに、

必ず極め付きの名盤として必ず再発売されてきたのが、

今回初めてSuper Audio CD ハイ ブリッドディスク化される

レオポルド・ウラッハとウィーン・コンツェルトハウス四重奏団による

モーツァルト とブラームスのクラリネット五重奏曲です。

 




日本のクラシック・ファンが虜になった伝説の名手ウラッハ    

 

レオポルド・ウラッハ(1902‐1956)は、LP レコードというメディアを通じて

戦後の日本のクラシック・ファンの思い描くクラリネット演奏のイメージを確立した名手といえるでしょう。

ウィーン生まれのウィーン育ち、学び もウィーン音楽アカデミーという生粋のウィーン楽派であり、

1923年に ウィーン・フィルに入団し、1928年から亡くなる1956年まで約28年間にわたって

首席クラリネット奏者を務めました。第2次大戦を挟んでいたせいか、その長い演奏キャリアの割には、

レコード録音が極めて少なく、そのほとんどは1950 年代のウェストミンスターによる

一連のソロや室 内楽録音が代表盤といえるでしょう

(1936 年SP 録音のワルター/ウィー ン・フィルのベートーヴェン「田園」で

クラリネットを吹いているのはウラッハだと言われています)。

 

このモーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲は、

ウラッハがウェストミンスターに残した録音の中で最も高く評価され、

愛好されてきたアルバムです。安定した技巧に支えられ、

優美で洗練された気品と作品の内奥に迫る深みを兼ね備えた演奏は、

文字通りウィーンの伝統を体現した ものであり、特に2 曲の緩徐楽章で聴かせてくれる

しっとりとした甘美なまでの美しさをたたえたサウンドは

もはや人間のものとは思われず、唯一無二の魅力をたたえています。




ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団が聴かせるウィーンの粋    

 

ウラッハと共演しているウィーン・コン ツェルトハウス四重奏団は、

1934 年、当時ウィーン交響楽団のメンバーだったア ントン・カンパーによって設立された

カンパー=クヴァルダ四重奏団を起源とする弦楽四重奏団。

1937 年からはメンバー 全員がウィーン・フィルに移籍したことで 名声が急激に高まり、

またコンツェルトハ ウス協会との演奏契約提携ができたこと によって、

ウィーン・コンツェルトハウスを 名乗ることになりました。

この四重奏団も ウラッハ同様、1950 年代にウェストミンスターに

ハイドンからベートーヴェンにいたるウィーン古典派の作曲家による室内楽作品を数多く録音しています。

 

その演奏スタイルはウィーン楽派の伝統を汲み、優美かつ端正で格調高いものでした。

モーツァルトではきりりとひきしまった古典派ならではの造型感が際立つ一方で、

第3 楽章メヌエットの第2 トリオでテンポを 大きく緩めるさまはロマン派的ともいえるかもしれません。

ブラームスでは秋の気配ともいうべき甘美な 寂寥感が演奏の何気ないところから薫りだしてくる点が見事です。

 




最高の状態でのSuper Audio CD ハイブリッド化が実現    

 

ウェストミンスターの一連の録音は、カタログの持ち主が変わるたびに身売りされ、

それに呼応するかのようにプロダクション用のマスターが散逸したり、

オリジナル・マスターが見つからなかったりと、音質面では妥協を強いられてきました。

しかし1996 年に当時のMCA ビクターがロサンゼルスのテープ倉庫で

これらの録音のオリジナル・マスターを発見し、LP 時代もしくは初期CD とは比較にならないほどの

鮮明なサウンドがよみがえることになりました。ウェストミンスターのウィーン録音のほとんどは、

ソロも室内楽も、マーラーのような大規模なオーケストラ作品も、1913年竣工の

コンツェルトハウスの中ホー ル(客席数704)であるモーツァルトザールでおこなわれています。

 

1951 年のモノラル録音ですが、各 パートが大き目の音像で鮮明に捉えているだけでなく、

1996 年に発見されたオリジナル・アナログ・マ スターは音の鮮度そのものが極めて高く、

それ以前のCD や再発LP のぼんやりしたサウンドとは桁違いの

生々しいサウンドでウィーンの名手の演奏ぶりを今に伝えています。

名盤ゆえにCD時代になって も再発売を繰り返してきましたが、今回は初めてのDSD リマスタリングとなります。

 

今回のSuper Audio CD ハイブリッド化に当たっては、これまで同様、

使用するマスターテープの選定から、最終的なDSD マスタリングの行程に至るまで、

妥協を排した作業が行われています。

特にDSD マスタリングにあたっ ては、DA コンバーターとルビジウムクロックジェネレーターとに、

入念に調整されたESOTERIC の最高 級機材を投入、またMEXCEL ケーブルを惜しげもなく使用することで、

オリジナル・マスターの持つ情 報を余すところなくディスク化することができました。

 

 


「もうひたすら感涙にむせぶほかない」
「見せかけや虚飾を一切排除して歌い、また語られる凄さに言葉を失うほどの演奏」
  
 

 

「これは演奏技巧といいロマンティックな表情といい、

ブラームスの柔らかな情緒を余すところなく表現 した傑作である。

ウラッハのクラリネットの音の優美な、そして一つの音としてぼけないよく歌った演奏は他に比類がないほどだ。

それにコンツェルトハウスと、間然とするところのないアンサンブルを醸し出 しているので、

どの部分をとっても表情がはっきりしている。」

 (『レコード芸術』1956 年6 月号、推薦盤)

 

 「モーツァルトのクラリネット五重奏曲のレコードをたった1枚選べ、と言われたら、

僕は今もって迷うことなく、このモノーラル時代のウラッハ盤を挙げるだろう。

彼のウィンナ・クラリネットは溶けるように練れた 音色を持ち、

それが弦楽四重奏と不思議に絡み合いながら進んでゆくさまは夢に聴く思いだ。

テンポ を大きく動かしたロマンティックな表現だが、それでいて洗練の極みに達しており、

モーツァルトの品位 を失っていない。コンツェルトハウスもウラッハとぴったり息の合った彼らの最上の出来。」

「まさに極め付きというべき名レコードである。ウラッハのクラリネットはデリケートの極みで、

そっと耳元 でささやくような趣があり、やさしさと魅惑を秘めて忍び寄る魂のようだ。

第2 楽章など、ウィーンの夜の 情緒であり、それだけにハンガリア・ムードの場面では

むせぶような匂いに欠けてしまうほどだが、第3 楽章における速いテンポのニュアンスは絶妙に出る。

コンツェルトハウスもロマンティシズムの粋で、 フォルテは甘く、柔らかく、陶酔的でもあり、

ポルタメント一つが古き佳き時代のウィーンの香りを伝える。」

 (『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブック1000(5)室内楽曲編』、1986 年)

 

 「ウェストミンスター・レーベルに残された数々の歴史的名演奏の中でも、

ある意味では最も「それらし い」格別の名盤のひとつで、史上最高のクラリネットの名作2 曲、

それをウラッハの演奏で楽しめると あっては、これはもうひたすら感涙にむせぶほかないという

熱烈な愛好家も少なくないのではなかろうか。コンツェルトハウスの演奏も

晩年の情緒纏綿たる懐古的スタイルとは一線を画する。

何よりも時代 の雰囲気がくっきりと音楽に投影されているところが魅力的である。」

 (『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全 室内楽編』、1998 年)

 

 「ウラッハのクラリネットは輝きを抑えて、音のしっとりとした本質で聴かせる種類のもので、

ここでの2 曲 のクッリネット五重奏の名作を、その核心に沿って味わわせてくれる。

モーツァルトではあくまで潔くの びやかな音楽への姿勢が、実に高貴な印象を与える。

押しつけがましさとは異なった次元でこれはと ても積極的な演奏で、

モーツァルトの音楽を前に委縮したり躊躇したりが微塵もないのだが、

そこから 作曲者に特有の純真な美が匂い立つように薫る。(・・・)

ブラームスは音楽の振り幅を一層大きく取っ て、男性的に強靭におおらかに

この名作の醍醐味を解放した演奏である。じっくりと腰を落ち着けて灼熱の高揚へと持っていったり、

クラリネットがヴァイオリンと切実な歌を歌い交わしたりと、

優れた音楽が 求められるあらゆる要素が、見せかけや虚飾を一切排除して歌い、

また語られる凄さに言葉を失うほどの演奏である。」

(『クラシック不滅の名盤800』、1997 年)

 

 「ウラッハの音色は暗く、あまり音量の変化を感じさせない点に特色があり、

フォルテが少ない割には 音色感が統一されていて、その柔らかくふくよかな響きは

他の楽器と見事に溶け合う。この録音でも、 コンツェルトハウスの弦の響きがクラリネットの響きとよく溶け合い、

何よりも時代の雰囲気がほのぼのと 感じられ、これはいつの時代に

も受け入れられる名盤中の名盤といえよう。」

 (『クラシック不滅の名盤1000』、2007 年)

 

「ウラッハの渋く、滋味豊かな演奏はこれらの作品の演奏に期待される枯淡の境地にぴったりだ。

 ウィーンの伝統を頑なに守り続けたウィーン・コンツェルトハウスSQがバックを固めていることが

古き佳き時代の室内楽というポイントでもある。」

 (『最新版 クラシック不滅の名盤1000』、2018 年)

 

 

 

■収録曲

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756‐1791)

 クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581

 1 第1 楽章 アレグロ

 2 第2 楽章 ラルゲット

 3 第3 楽章 メヌエット

4 第4 楽章 アレグレット・コン・ヴァリアツィオーニ

 

ヨハネス・ブラームス(1833‐1897)

クラリネット五重奏曲 変ロ短調 作品115

5 第1 楽章 アレグロ

6 第2 楽章 アダージョ

7 第3 楽章 アンダンティーノ-プレスト・ノン・アッサイ、マ・コン・センティメント

8 第4 楽章 コン・モート

 

レオポルド・ウラッハ(クラリネット)

ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団

アントン・カンパー(第1 ヴァイオリン)

 カール・マリア・ティッツェ(第2 ヴァイオリン)

エーリヒ・ヴァイス(ヴィオラ)

フランツ・クヴァルダ(チェロ)

 

[録音] 1951 年、ウィーン、コンツェルトハウス、モーツァルトザール 〈モノーラル録音〉

[初出] モーツァルト:WL 5112(1952 年)、ブラームス:WL 5155(1952 年)

 [日本盤初出] モーツァルト:ML5166(1957 年1 月)、ブラームス:ML5031(1956 年5 月)

[オリジナル・レコーディング] [レコーディング・プロデューサー] クルト・リスト

[レコーディング・エンジニア] カール・ヴォルライトナー、ヘルベルト・ツァイトハンマー、パニュッチュ

 [レコーディング&エディテイング・エンジニア] ゲルハルト・シューラー

 

 [Super Audio CD プロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)

 [Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 東野真哉(JVC マスタリングセンター(代官山スタジオ))

 [オーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)

 [解説] 諸石幸生 浅里公三

[企画・販売] エソテリック株式会社

 [企画・協力] 東京電化株式会社