Accuphase
FM ステレオ・チューナー
「T-1200」
希望小売価格:440,000円(税込)
W465×H151×D406mm、13kg
消費電力:20W
T-1200は、
T-1100をフルモデルチェンジ。
ワイドFMに対応、アナログ高周波技術と
最新デジタル・テクノロジーの融合さらに推し進め、
高速演算タイプDSPを搭載し、
主要回路のほとんどを
デジタル化することで誕生した
最高峰のFM・ステレオ・チューナーです。
フロントエンドの役目として、
微弱な電波を選び出すことは当然ですが、
電界強度が強い放送局に対して
混信やひずみを発生しないことも重要で、
高品質受信の絶対条件になります。
T-1200のフロントエンドは、
フロントパネル側のLOCALボタンで
最初にアンテナから入った信号を入力レベルに応じ、
アッテネーターを切り替え、
送信タワーが近い地域や
ケーブル放送使用時の
過大入力に対処します。
アキュフェーズは、
初代T-100からアンテナに接続されている
同調回路には複同調回路を使用しています。
これは、高周波増幅器にFM信号が入る前に
選択度特性の良い複同調回路を用いることにより、
混変調・ブロッキング現象などの
大入力妨害信号を予め
防ぐことが可能になるからです。
本機は、
高周波増幅器の前後に
複同調回路を搭載した2段構成で、
次段のミキサーへの入力の妨害波排除能力を高め、
一層良好な感度・選択度を確保しました。
なお、複同調回路は、
M(相互誘導作用)結合を用いています。
高周波増幅器には、
第3次混変調積特性に優れた
「デュアル・ゲートMOS FET」を搭載し、
AGC(Automatic Gain Control)をかけて、
アンテナ入力レベルによって
最良のゲインとなるように動作しています。。
T-1200は、
局部発信器に画期的な
DDS(Direct Digital Synthesis)を搭載しました。
DDSは帰還を用いていないため、
水晶発振回路と全く同じ周波数純度の
出力信号を生成することができます。
したがって、
DDSを用いることにより、
受信信号に不要な周波数変調成分を注入することなく、
驚異的な高SN比の
スーパーヘテロダイン・フロントエンドを
実現することができます。
DDSのマスタークロックの発振回路には、
196.608MHzの原発振を使い、
高SN比達成に寄与しています。
また出力部は、
786.432MHz/14bitのD/Aコンバーターより、
高精度かつ低ひずみな正弦波を出力することで、
驚異的なスプリアス抑制を達成しました。
T-1200の可変IF帯域フィルター機能は、
フィルターの中心周波数に対して、
中間周波数(IF)帯域幅を
6段階(50、75、100、150、250、500kHz)に切り替えて、
選択することができます。
この帯域幅を可変するIF帯域フィルターに、
完全直線位相特性の
FIR(Finite Impulse Response)型
デジタル・フィルターを採用しました。
これにより、
従来のFMチューナーで
大きな課題となっていた
IF帯域フィルターの位相ひずみを
皆無にすることに成功しました。
高速・高精度DSPによるデジタル信号処理によって、
マルチパス信号の中の反射波を抑制する
画期的なマルチパス・リダクション(MPR)機能を搭載しています。
アキュフェーズは、
オリジナルのFM復調回路:DGLを開発、
今までのFMチューナーに採用してきました。
T-1200はここに、
デジタル信号処理による、
理想的なFM復調方式を搭載しております。
ステレオ復調には、
アキュフェーズ オリジナルの
DS-DC(Direct Synthesis-Double Cancellation)方式の
ステレオ復調器を搭載しました。
DS-DCは、
パイロット信号の直接合成処理と
クロストークの二重打ち消し処理の
2つの技術で構成されています。
これらを全て、
DSP上のソフトウェア演算で行うことにより、
理想的なステレオ復調が可能となり、
驚異的なチャンネル・セパレーションを実現しました。
2014年に
ワイドFMの放送が開始されたことに伴い、
受信可能な周波数を、
76.0〜95.0MHzに拡張致しました。
出力のコンバーターに、
性能や音質に優れた
MDS方式D/Aコンバーターを搭載しています。
アナログフィルターに
Direct Balanced Filter回路搭載
アナログ出力は、
ライン、バランスの2系統搭載。
高品位デジタル同軸出力1系統装備。
あらかじめ20局までメモリーして、
ボタンによって瞬時に呼び出すことができます。
メモリー選局の他に、
チューニング・ノブの回転による
伝統的な手動同調機構を装備しました。