SACD ハイブリッド

ベルリン・フィルの豊麗な響きに圧倒!
カラヤン絶頂期のブルックナー「第7番」 

 

ブルックナー:交響曲 第7番
ヘルベルト・フォン・カヤラン(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 


価格:3,143円(税別)
ESSE-90059[SACD Hybrid]
DSD MASTERING
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
CD層:ADD
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用


SOLD OUT!




 

エソテリックならではのこだわりのSA-CDハイブリッド・ソフト  

 オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で話題沸騰中のエソテリックによる名盤復刻シリーズ。発売以来LP時代を通じて決定的名盤と評価され、CD時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名盤をオリジナル・マスターからリマスタリングし、世界初のSuper Audio CDハイブリッド化を実現してきました。
 


カラヤン+ベルリン・フィルとの絶頂期の記録  
 
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908〜1989)は、レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音もSP時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。その中でも、ベルリン・フィルとの結び付きがいよいよ強固なものとなり、続々と水準の高い録音が続々と行われた1970年代は、カラヤンの録音歴の中でも一つの頂点を築いた時代といえます。すでにこのエソテリックのシリーズでも、DG原盤によるシェーンベルクの《浄夜》ほかの「新ウィーン楽派作品集」や「メリー・ウィドウ」全曲盤、EMI原盤によるワーグナーとシベリウスの管弦楽曲集がSuper Audio CDハイブリッド化されてその最高級のリマスタリング・サウンドが好評を頂いております。今回はついに、長らくSuper Audio CD化の待たれていたEMI原盤によるブルックナーの交響曲第7番が登場、カラヤン芸術の粋を存分に味わえるソフトです。


レコード・アカデミー賞(1971年度)受賞の名盤   
 
 1970年から翌71年にかけて録音されたこのブルックナーの交響曲第7番は、日本では同時期に録音された交響曲第4番「ロマンティック」との組み合わせで3枚組LPとして1971年に発売され、音楽之友社「レコード・アカデミー賞」を受賞するなど高い評価を得た、人気の名盤です。カラヤンのブルックナー作品への傾倒は第2次大戦前からのことで、演奏会では第4番以降の諸曲をコンスタントに取り上げていましたが、録音面ではステレオ時代の到来を待ってようやく1957年に実現したベルリン・フィルとの交響曲第8番が最初でした。その後、ベルリン・フィルとの録音が本格化した1960年代にはなぜかブルックナーの録音は行われず、業を煮やした音楽ファンにようやく1971年になって届けられたのが、この交響曲第7番(と第4番)だったのです。ブルックナーの全交響曲の中でも最も流麗な響きと美しいメロディで知られる第7番は、絶頂期をむかえていたカラヤン+ベルリン・フィルの芸術性を表現するのにまさにうってつけの作品であり、ここでも重厚で艶やかな金管、厚みのある弦、明滅する木管ソロの美しさ、そして各パートの精巧無比な統一感のある響きなど、カラヤンのもとで20世紀後半のオーケストラ美学を極めていたベルリン・フィルの充実ぶりを刻印しています。


最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現
 
 カラヤンとベルリン・フィルは、この後1975年にブルックナーの交響曲全集の一環としてDGに第7番の再録音を行なっていますが、1970年代に比較的短いスパンでEMI→DGと再録音が行なわれたモーツァルトとチャイコフスキーの後期交響曲集などと同じく、このブルックナーの交響曲第7番も、時期の早いEMI盤の方にむしろこのコンビ独自の魅力がよりはっきりと出ているといえるでしょう。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていた、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会の持つ豊かな響きを得ることで、カラヤンの演奏の志向する旋律線の息の長さ、一瞬一瞬の響きの美しさがまさに理想的な形で収録されていたからです。

 今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、入念に調整されたエソテリック・ブランドの最高級機材(D/Aコンバーターとルビジウムクロックジェネレーター)を投入、また同社のMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・アナログ・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。豊かな残響と細部の明晰さを両立させることの出来る稀有の録音会場であったイエス・キリスト教会の魅力を、これまで以上に明解に聴き取ることが可能となったのです。

「輝くばかりの力強さに溢れたブルックナー」

 『輝くばかりの力強さに溢れたブルックナーの演奏だ。--BPOの表現能力のすごさも忘れずに指摘しておきたい。』 (吉井亜彦、『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブック VOL.1 交響曲編』1985年)

 『壮麗な力がみなぎり、徹底的に磨き抜かれたこの演奏に、ガツンと一発食らわされた感じだった。カラヤンは当時「自分とBPOは今、一番良い状態にある」と語ったことがあるが、そうした彼らの志気と埃の高さが最もよく示された演奏の一つといってよいだろう。』 (歌崎和彦、『レコード芸術・別冊・不朽の名盤1000』1984年)

 『カラヤンとベルリン・フィルがピークを築きつつあったころの実に華麗な演奏。この後のカラヤンのすべてのブルックナー演奏に共通する耽美的ともいえる響きの美しさや、レガートをたっぷりと付けた縁取りの濃い旋律表現等々、すでにこの頃の録音から聴き取ることが出来る。』 (斎藤弘美、『クラシック不滅の名盤1000』、2007年)

     





■収録曲
アントン・ブルックナー
交響曲第7番ホ長調[ハース版]
1. 第1楽章: アレグロ・モデラート
2. 第2楽章: アダージョ。非常に厳粛に、そして非常に遅く
3. 第3楽章: スケルツォ。非常に速く
4. 第4楽章: フィナーレ。動きをもって、しかし速すぎずに 


< 演 奏 >
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


[録音]
1970年10月19日、1971年2月3日&4日
ベルリン、ダーレム、イエス・キリスト教会
[LP初出] 1c 165 02 467〜8S(1971年)
[日本盤LP初出] AA‐9685〜87 (1971年12月/交響曲第4番
「ロマンティック」とのカップリング)
[オリジナルレコーディング/プロデューサー] ミシェル・グロッツ
[オリジナルレコーディング/エンジニア] ヴォルフガング・ギューリヒ
[SACDプロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[SACDリマスタリング・エンジニア]杉本一家
(ビクタークリエイティブメディア株式会社 マスタリングセンター)
[SACDオーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説] 諸石幸生 他
[企画協力] 東京電化株式会社
[企画/販売] エソテリック株式会社